利率ゼロの借入プロトコルLiquityでお金を借りてみよう

特定の価格に安定するように設計されている暗号資産をステーブルコインと言います。これまでに、DAIをはじめ、RAIFEIについて紹介してきました。

安定した価値のある資産は、イーサリアム上で資産運用する上で不可欠の構成要素ですが、USDTやUSDCは発行元がある中央集権的な資産ですし、DAIは借入金額に対する担保の比率を高くしておく必要がありますし、借りる場合には利率が発生します。

本記事では、Liquityの特徴や仕組み、使い方をまとめてご紹介します。

5行サマリ

  • ETHを預けて、ステーブルコインLUSDを借りることができる。
  • 担保率110%を割ると清算されてしまう。
  • LUSDは1ドルになるように設計されている。
  • LUSDはスタビリティプールに預けて、インセンティブトークンのLQTYを得ることができる。
  • LQTYを預けると、手数料収入を獲得できる。

Liquityとは?

Liquityは、MakerDAOやRAIのように、資産を預けてステーブルコインを借りるプロトコルです。借りたステーブルコインを運用することで、レバレッジをかけて運用することができるようになります。

例えば、$1000相当のETHを預けて、$200のLUSDを借りたとします。その$200のLUSDをまたETHに変えると、全体としては$1200のポジションを持っていることになり、レバレッジをかけた運用をしていることになります。

MakerDAOでも同じことをすることができるんですが、担保として預けるETHに余裕を持っておかないと、清算されてしまいます。Liquityでは、この清算される担保率のボーダーがMakerDAOよりも低いことが特徴です。

担保率を低くするということは、ETHが急落して清算ラッシュが発生した時に、貸し出されているLUSDの価値よりも担保の価値の方が低くなるリスクが上がるということ。Liquityでは、これを防ぐためにステーブルプールという仕組みがあります。

LUSDの価値を維持するスタビリティプール

Liquityでは、担保清算時の負債を返済するための資金源として、LUSDのスタビリティプールが用意されています。

担保が清算されると、残りの債務にそうとする量のLUSDがその債務を返済するためにLUSDから供給されます。スタビリティプールに十分なLUSDが供給されるように、LQTYというインセンティブトークンが用意されています。

LQTYを預けると手数料収入を得られる

LQTYはLiquityでLUSDをスタビリティプールに預けることによって、もらうことができます。LQTYはさらに預けることができ、これによってLiquityでの手数料の一部をもらうことができます。

もらえる手数料は、LUSDとETHで、預けているLQTYの量に応じて分配されます。

一連の流れをまとめると、次のようになります。

  1. ETHを預けてLUSDを借りる。
  2. 借りたLUSDをスタビリティプールに預けてLQTYをもらう。
  3. LQTYをさらに預けて手数料収入としてETHやLUSDをもらう。

Liquityの清算ラインは担保率110%

実際にLiquityを使う場合には、担保率に注意が必要です。預けているETHの価格が下がり、借りているLUSDの価格に対して110%を割った場合には、強制決済されてしまう可能性があります。

清算されると預けていたETHが没収され、借りていたLUSDが手元に残ります。

全体としては10%程度の価値を失うことになるため、余裕を持った担保率に設定しておく必要があります。

Liquityの使い方

Liquityでは、フロントエンドがコミュニティによって複数用意されています。ここでは、Liquity.fiを使って説明します。

Troveメニューから、ETHの預け入れとLUSDの借り入れを行います。

預けたいETHと借りたいLUSDを入力します。

借入には手数料と清算リザーブが伴います。最終的に受け取るLUSDとCollateral ratio(担保率)を確認してから、Confirmをクリックしてください。

Stability poolのメニューから、LUSDを預けることができます。

上の図では、LUSDを預けたことでもらえるLQTYやETHが表示されています。

LQTYを預けるのは、Stakeメニューから。

LQTYを預けることで、ETHとLUSDを手数料収入としてもらうことができます。

Liquityの状況を見てみよう

duneanalytics.com/dani/Liquity

こちらから、Liquityで発行されているLUSDの量や預けられているLQTYの量、手数料収入としてどれだけ得られているかなどが全てわかります。

自分がどれだけLQTYを持っていれば、いくらくらいの手数料収入が得られそうかなどのあたりづけにもってこいです。

お金を預けているプロトコルが、どういった状況なのか、一度は確認してみると面白いですよ!

まとめ

Liquityは、ETHを預けてLUSDを借りることのできるサービスです。LUSDを預けるスタビリティプールや、LQTYの仕組みがあり、担保率の清算ラインが110%と低いことや利率ゼロで借りられる点が嬉しいですね。

実際にやってみようとすると、gas代がかなりかかるのでハードルは高いですが、アナリティクスでどんな状況になっているかは見てみると面白いと思います。

記事をご覧いただきありがとうございます。

DeFiPocketは、Dappsブラウザ & Ethereum ウォレットで国内市場シェアNo.1のtokenPocket社による、DeFi(Decentralized Finance)の解説メディアで

tokenPocketを利用して、DeFiで楽しく仮想通貨を使って遊ぶ体験を紹介していきまDeFi Pocketでは「日本で一番シンプルなDeFi」のサイトとして、各DeFiの使い方の紹介や、どんなシーンで使えるか、そしてどんなリスクを気をつけないといけないか、などを説明していきます。

tokenPocketは以下からダウンロード可能です。

iOS
https://apps.apple.com/jp/app/tokenpocket/id1288636393
Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.tokenpocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です