不動産を担保にお金を借りることができるように、NFTを担保にトークンを借りるサービスが登場しました。
これまでにもNFT担保ローンのサービスとしてはNFTfiがありましたが、こちらはトークンを貸してくれる第三者とマッチングするまでローンをすることができません。今回紹介するPineは、即座にトークンを借りられる点が最大の特徴です。
また、PineNowPayLaterという独自の機能も実装されています。これは、買うNFTを担保にトークンを借りてNFTを買い、後から返済すればNFTが自分のものになるというもの。
それでは、Pineの仕組みや使い方を紹介していきます!
Pineの仕組み
PineはNFTを担保にトークン(現在はETH)を借りることのできるサービスです。
NFTの評価額はOpenSeaでの7日間の平均取引価格から算出されます。この評価額に担保率を掛けた金額がローンできる最大の金額となっています。
NFTを担保にいれると、NFTはコントラクトに移されます。それと同時にETHがウォレットに振り込まれます。返済期限が過ぎると清算となり、コントラクトから戻せなくなります。
将来的には、PineWalletというコントラクトウォレットが実装され、担保になっているNFTへのエアドロなどが受け取れるようになるようです。
PineでNFTを担保にETHを借りる方法

担保にできるNFTは決められており、上のリンクから確認できます。
AzukiやBAYCなどの高級NFTの他に、WanderPalなどの1ETH未満のNFTも対象になっています(少額のレンディングはgas代で損するので非推奨)。
APRにはトークンを借りた時の利率が記載されています。支払う利率なのでご注意ください。

Borrowingからは、自分のウォレットに入っている担保にできるNFTが表示されます。

担保にしたいNFTをクリックすると、ローンの条件の詳細を確認することができます。返済期限や借りる資金を設定して「APPROVE COLLECTION」→「GET LOAN」とトランザクションを通すとETHを借りることができます。
2022年4月6日時点では、NFTの評価額が下がってきてもNFTが清算されることはありません。将来的には担保割れした場合に自動的に清算される機能が実装されるようです。

Etherescanでみるとこのようになります。

担保にしているNFTは、「Borrowing」の「OpenLoans」から確認することができます。

借金の返済は、担保にしているNFTを選択し、RepayAmountに返済金額を入力して「REPAY」からトランザクションを通してください。
上の図では、借りた金額が0.5ETHなのに対し、利子がかかって0.000001ETH上乗せして返済しています。

Etherscanでみるとこのようになります。
PineNowPayLaterとは
PNPLは、購入するNFTを担保にETHを借りてきて支払いに充てることのできる仕組みです。
例えば、30ETHで売られているCloneXを買いたいのに、手元に25ETHしかないとしましょう。PNPLでは、同一トランザクションで次のような処理を行ってくれます。
- 購入に不足している5ETHを借りる。
- CloneXを30ETHで買う。
- CloneXを担保に入れる。
担保となったCloneXはコントラクトにロックされているので、返済期限までに5ETHを支払うことで自分のウォレットに移すことができます。
PNPLに対応しているNFTは一部で、pool一覧で「pnpl」のタグがついているものが対象です。

PNPLを使う場合には、「PineNowPayLater」に移り、購入したいNFTのOpenSeaURLを入力します。

このNFTは評価額が0.38ETHでCollateralFactorが50%なので、0.19ETHまで借りることができます。0.19ETHを上乗せしてNFTを購入できる金額がウォレットにあれば、「BUY NOW」から購入することができます。
購入後は返済期限までに借金を返済すればOKです。
まとめ
NFTを担保にETHを借りるサービス「Pine」について紹介してきました。住宅ローンのように、先にETHを借りてNFTを買うこともできます。
今後実装が予定されているPineWalletや清算機能の拡充なども楽しみです。