Raft|LSD担保型ステーブルコインプロトコル

stETHやrETHなどのLSD(Liquid Staking Derivative)を担保にステーブルコインを発行し、それをさらに運用することで単純にステーキングするよりも高い利回りを得ることができます。

今回紹介するRaftでは、stETH、wstETH、rETHを担保として預けることで、ステーブルコイン「R」を発行することができます。この記事では、Raftの仕組みやR発行・返済の流れを説明していきます。

本記事は技術やサービスの解説を目的としており、投資助言ではありません。

Raft概要

https://app.raft.fi/generate

stETH, wstETH, rETHを選択し、担保としてDepositします。Raftは担保が発行するRの少なくとも120%を超えている必要があります。最低発行枚数が3000枚なので、$3000とすると、$3600相当の担保が最低でも必要ということです。

担保率が120%を割ると、清算人があなたの借りているRを代わりに返済し、担保と清算報酬を持っていきます。担保にしているLSDの価格には注意するようにしましょう。ハッキングなどのイベントがあると、一時的に大きくETHからデペグし、清算されるリスクがあります。

https://app.mav.xyz/boosted-positions/

発行したRは、BalancerやMaverickで流動性提供したり、他のトークンとswapして運用することができます。BalancerにはR/DAIやR/rETHなどのプールがあり、一部にはインセンティブが設けられています。

過去にR/DAIのboosting poolがハッキングリスクにさらされたことがあります。利用する場合には、ハッキングリスクがあることにご注意ください。

Raftの使い方

Open Position

Raftトップページから、Generate RまたはLeverageを選択します。

まずは基本となるGenerate Rから説明していきます。

最低発行枚数である3000R以上となるように枚数を指定し、担保率に注意しながら担保となるトークンの枚数を入力します。Auto safe borrowのボタンを押すと、安全をみた値が自動で入力されます。

Raftでは、Protocol feesが設けられており、最大で15%となります。(上図では0.5%)

Protocol feesは発行時にRとして加算されます。3000R発行時、feeが0.5%であれば15Rを上乗せした3015Rが負債額となります。3000R発行し、3015Rが負債額なので変換時にはfeeの15Rはマーケットで調達してくる必要があります。

Close Position

ポジションを閉じる場合には、ポジションを閉じるのに十分なRを用意した後、Close Positionのボタンを押します。

トランザクションを通していけばポジションを閉じることができます。

ポジションを閉じずに、担保額やRの調整を行う場合にもこちらの画面で行います。

Leverage

ポジションを開く画面からレバレッジを選択すると、目標のレバレッジまでRの借入額を調整してくれます。

RaftにはFlashmintと呼ばれる機能が備わっており、1トランザクションの中でRを一時的に発行し、目標のレバレッジとなるようにLSDにswap→担保追加を行ってくれます。自分でやる場合には、RをLSDにswapして担保追加→さらにRを発行して…とくり返さなければならないためgas代を節約することができます。

Redeem

現在Redeemは使用不可になっています。本来はRの価格が下振れした場合に、RをRedeemすることで1USD相当のLSDと引き換えることができます。Rの流通量が減ることによって価格を上昇させる狙いがあります。

まとめ

LSDを担保にステーブルコインを発行するプロトコル「Raft」について紹介しました。ステーキング報酬を得ながら、追加の運用利回りを得るための選択肢になります。

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