どうも、minicooheiです。
クリプト給付金(通称RainMoney、FreeMoney、Airdrop)をご存知でしょうか?
いわゆるお金が降ってくるような現象で、2020年DeFi Summer後、ガバナンストークンブームがおきて、行われるようになったコミュニティへのトークン配布イベントを指します。
プロジェクトによっては、1配布あたり100万円〜1000万円を超えたりと、もらえる/もらえないで悲喜交交です。
このクリプト給付金の背景と、自分がどうやって狙っているかについての具体的な参考にできる記事となります。なぜ発生するかが理解できると、想像しやすいので難しいですがしっかり説明します。
なお、自分の過去の給付金総額は数百万円あり、一定の実績があります。
*投資助言ではありません、投資をする際は自己責任でお願いいたします。
そもそもなぜ給付が発生するのか?
発生するメカニズムについて
なぜ無料でコミュニティに配布ということが発生するのでしょうか。ここを理解しておくと以下の7箇条の理解度が深まります。(長いと思ったらスキップしてください)
大きく以下の③つの観点があります。
- 「分散性」/「証券該当性」という観点
- 「マーケティング」という観点
- 「競合防止」という観点
まず最初が、分散性という観点です。
基本的にプロジェクトのトークンにおいてはユーティリティを除き、一定のお約束事があり、アメリカの法律では、ざっくりいってしまえば「対価を約束して売るものは証券に該当」するので、2017年に流行ったICOのような不特定多数に販売するといったことは本来はできません。(XRPが訴訟されましたよね。。)反面、分散化されていたら、コモディティとして証券登録をしなくてもよいというのも示されています(ビットコインやイーサリアム)
直近の4月のクリプトママのセーフハーバー提案を見てみると、3年間は分散化させる猶予が与えられるが、分散していなければ証券というようなルールが示されました。これらのことから、プロジェクトがトークンを販売したりするのにあたり、十分に分散させる必要があるといえます。
何を基準に配るのか?というのは論点になりますが、十分にガバナンスを分散化させるには、一定の熱量を持った対象に配布する必要があります。そのため、過去の利用者や現在の利用者に対していわば株を配布するような給付金イベントが発生します。
続いてが②の「マーケティング」という観点です。
先行するプロジェクト(例えばNFTのマーケット)の利用者に対して、自分のプロダクト・プロトコルの利用や認知を促進したいときに行われます。いわゆるweb3の価値のインターネットのような話になりますが、直接お金を送ることによって興味を引くという試みは今後Web3のアプリケーションが増えれば増えるほど増えていくと思われます。
最後が、③の「競合防止」という観点です。
えてしてDeFiやWeb3のプロトコルはパブリックチェーン側にメインロジック(スマートコントラクト)があり、一定の技術リソースがあればかんたんにフォーク、コピーが可能です。(SushiSwapのバンパイアアタックやCompoundに対してのCreamFinanceを思い出してください。)
そうするとプロダクトを差別化する要素は、機能的な面ではUXとコミュニティの質の部分しか実はありません。UXは一定の資金を書けて磨いてしまえば同質化が可能なため、そのため、自らのコミュニティを強固にするために、トークンを配る(もしくはトークンを配るプロダクトを牽制する)ということが必要になってきます。Uniswapが当初ガバナンストークンなしでも成立する仕組みでしたが、SushiがでたあとにUniを発行せざるをえない(現状配布は止まっていますが)状況になったのが上記の実例となります。
なお、①、③の観点は自己のプロダクトを触った人向け、②は他のプロダクトを触った人向けのトークン配布となります。
給付金の狙う上で大事な7箇条
給付金を狙う上で大事な観点は以下の7箇条です。
- トークンが現状ないトークンを狙え
- 過去訴求型でプロジェクトにとって重要な使い方をしろ
- 配布ロジックの割合は資本に応じないものを狙え
- マーケティングのターゲットとなるくらい有名なプロトコルを狙え
- TVLがDefiPulseに乗るくらいの足切りしろ
- ゲートキーパーは運だと割り切って、ガス代だけ投資
- ガバナンスには参加しておけ!
給付金を狙ううえで 重要な観点は上記の6つだと考えています。一つずつ説明します。
1.トークンのないプロジェクトを狙え
1つ目はずばり「トークンのないプロジェクトを狙え」です。というのもすでにトークンが発行されているプロジェクトの場合、マネーの本質的に、追加発行は価値を希薄化させることにほかなりませんから、既存トークンホルダーに対して説明が付く形でなければ通常は実現しません。すでにガバナンストークンが発行されている場合、よほどのインセンティブがないと多額で追加発行を許諾するケースは想像しづらいので、トークンが現状ないプロジェクトのほうがもらった際の金額は大きくなる事が多いです。(例:InstadappやSetProtocol、dy/dxなど)
また、特に競合がトークンをだしているプロジェクトを狙い目です。
競合がトークンを出している場合、web3の差別化はUXの文脈とコミュニティの質ですから、同質化が起きてきます。その際に、Aプロダクトは報酬がもらえて、Bプロダクトは報酬がもらえないとなると、Aプロダクトに論理的にはユーザーが移行する可能性があります。そのため、Aプロダクトでも報酬がもらえるようになる可能性は高いといえます。狙い目です。(例:Openseaなど)
2.プロジェクトにとって重要な使い方をしろ
上記で説明したとおり、分散的かつ良質なコミュニティを作りたいことが背景としトークンは配布されます。したがって、そのプロジェクトにとってより価値のある行動をしているユーザーに対してより高い対価が与えられる可能性が高いです。
例えばUniswapであれば交換利用者よりも流動性提供をしたほうが価値がありますし、Compoundでは借り手(貸してないとそもそも借りれないが)がより重要視されます。AmpleForthなどは送金をしている対象などに焦点があてられるかもしれません。このように、そのプロトコルにとってプロジェクトの価値を高めることができる方向の行動をとっておくということが大事です。(単純にスワップでも良い可能性はありますが、徐々にハードルは上がってきていると思います)
3.配布ロジックの割合は資本に応じないものの過去訴求を狙え
これは現状数億円とか数十億円を運用予定の鯨の投資家には関係がない要素かもしれませんが、多くの方はそこまで資産がないと思うので一種の弱者の戦略として認識しておいてください。
基本的にDeFiの世界では、くじらと呼ばれる大口投資家は、一定のリスクと利率のバランスが見えたら、そこにリバランスするので収束します。(ガス代は彼らにとっては小銭みたいなもの)対して、自分のように0.3ETHをガス代で使うとお寿司を食べればよかったと思ってしまう場合、ガス代で常に最適な利率を追い求めるということはなかなか難しいです。
そのため、トークン配布イベントでも、資本の割合に応じて配布するよ(FEIとかRAIとかステーブル系で多いですね。FEIはみんなが馬鹿だったけど。)という配布方法の場合、最終的に自分がデポジットした資本は他のイールドファーミングできるDeFiと利率が収束する傾向にありますので、割合に応じての発表がされていないプロジェクトでの過去訴求を狙うほうが資本に対しての率としては高くなる可能性があります。
4.マーケティングのターゲットとなるくらい有名なプロトコルを狙え
ご自身がクリプトのマーケ担当者だとして、考えてみるとわかりやすいかもしれません。
よく知らないプロトコルの利用者よりも、まずUniswapの利用者をターゲットにしよう、CompoundでX円預けている人をターゲットにしよう、OpenSeaでよく利用している人をターゲットにしようとなるのではないでしょうか? そのためデジタルヒストリーとして、トランザクションを残してマーケティングのターゲットとしてもらいたい場合はより一般的な正当性のあるプロジェクトを触っておくべきとなります。
NFT周りでいくと、OpenSeaが一番代表的ですし、LPだったらUniswap、レンディングならAaveかCompound、保険ならNexusMutual・・・と主流なプロダクトがあります。こういったものをターゲットにトークンがもたらせるケースは大いにありますから(PAINTやIMX、RARI、列挙に困りません)、一旦触っておくということが今後にもらえる可能性を上げる行動になります。
5.TVLがDefiPulseに乗るくらいの足切りをしろ
もしかすると一番大事かもしれませんが、すべてのプロジェクトでヒストリーを残すことは大事ですが、その分リスクも上がります。特にDeFiではRugpullと呼ばれるさもPoolを用いた略奪案件が起こりやすいので、一定の足切りは必要です。個人的にはDeFiPulseに掲載されるくらいのTVL(最低10億円程度)がないとトークンが発行されても結局たいして価値がつかないため、触っていません。(NFT系などはTVLで表されないかもしれないですが)
6.ゲートキーパーは運だと割り切ってガス代を投資
ゲートキーパーと言われる、最低利用額や最低デポジット額がUniのディストリビューション以降はセットされるケースが多いです。そのため自分はデジタルヒストリーを残すときは、100$以上の何かを残す用意していますが、それでもこの配布の足切りラインを予測するのは正直非常に難しいです。そのため、ゲートキーパーは運だと割り切って、作業するほうが望ましいです。
基本的に100$しかいれないとかの場合(Poolとかそんな感じ7アカウントとか持ってました)、かかるのはガス代だけですので、ガス代だけ投資しているという感覚であとは運に身を任せるでよいかなと自分は考えています。(もちろん1000$にすればもらえる確率はあがりますが、その分リスクもあがります)
7.ガバナンスには参加しておけ!
最後がガバナンスには参加しておけです。これは過去訴求型といよりは既存のプロジェクトに対してのマーケティングを狙うときに有効です。ガバナンス自体はSnapshotなどの署名だけのものと、オンチェーンにトランザクションを残すものがありますが、どちらの場合でも参加しておいて、ターゲットにしてもらえる可能性があがるので意味はあります。
投票をしているうちに興味がでてきたり、DAOの一員なっていったりということもありえますから、同期は不純でもどんどん参加していくことが良いと思います。
他にもテストネットで触っておけ、とか、gitcoinで寄付しておけとか、アプリをダウンロードしておけ、とか色々とありますが、ある意味、更に難易度が高いので一旦ここまでにします。
これからの狙い目プロジェクト?
DeFiPulseを見ていただけると一通りのプロジェクトはすでにトークンを配布してきた感があります。(大きなところで残っているのはInstaDappくらい)
その中で今後の動きとしてはやはりL2のプロダクトです。
L2のプロダクトはユーザーが利用してくれて初めて、L1のアプリケーションを呼べたり、統合できたりします。そのため、L2のプロダクトの呼び水とするためや、L2上でのインセンティブトークンの配布は大いに起きる可能性はあります。
あたらしくはやくてやすいEtheruemを体験するようなつもりでL2のアカウントをアクティベートしておく(ガス代はかかるけど)と良いことがあるかもしれませんね。(AztekのZkmoneyとかZksyncとか。)
なお、一回給付金を体験すると中毒になるので、用法容量はよくまもってご使用ください!
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