Sushiswapのレンディングプロトコル「kashi(貸し)」を使ってみよう(Polygon)

sushiswapには、トークンを交換したり流動性提供をする以外に、compoundやaaveのようにトークンを貸し借りできるアプリケーション「kashi(貸し)」が実装されています。

この記事では、gas代の安いPolygonネットワーク上でsushiswapのkashiを使うやり方を紹介します。

事前知識として、レンディングプロトコル(トークンを貸し借りするためのサービス)であるcompoundやaaveについて知っておくと、理解が進むと思います。

Polygonのsushiを始めて使う方は、「polygonのsushiswap使い方解説|swap・流動性提供・farming」を参考にしてみてください。

sushiswapのkashiとは?

BentoBoxのアプリケーション

kashiは、sushiswapのBentoBox内に作られたアプリケーション。

BentoBoxとは、sushiswap内のアプリケーションプラットフォームの名称で、sushiswapを使った運用をするための様々なアプリケーションが実装されていく予定です。今回紹介するkashiは、BentoBoxに実装されたアプリケーションの第一弾です。

BentoBox内で運用すると、gas代の効率化や手数料収入を得ることができます。sushiswap内にBentoBoxという擬似的なウォレットを作って、そこで運用するイメージですね。

kashiの特徴

kashiは分離されたトークンペアでトークンの貸し借りを行います。compoundやaave、creamといったレンディングプロトコルでは複数種類のトークンを担保に、複数種類のトークンを自分が選んで借ります。

この場合、担保になっているトークンが何かしらの理由で破綻した場合や強制清算が多発した場合などに、プロトコル全体が影響を受けてします。

kashiはトークンペアでの貸し借りのため、担保のトークンに何かあった場合でも、プロトコル全体への影響はなく、そのトークンを使っているペアのみへの限定的な影響となります。

ただし、資金がペアに分散してしまうため、まとまった金額は借りにくいというデメリットもあります。

kashiでできること

貸付:kashiを使った金利収入

kashiでは、貸し出したトークンに対して金利収入を得ることができます。

ここでの金利は、貸し側と借り側の需給バランスによって変動します。

また、タイミングによっては、貸し出している証明書としてもらえるトークンをYieldで預けることによって、SUSHIをファーミングすることができます。

対象となるトークンペアは、Yieldの「Lendhing Yeild Farms」から確認することができます。(2021年6月12日時点では対象ペアなし)

借入:kashiで借りてレバレッジをかけて運用

kashiから借りたトークンを交換して、さらに担保として入れることで借入枠を増やすことができます。これを繰り返すことで、自己資金よりも大きな金額を運用する(レバレッジをかける)ことが可能です。

kashiでは、これらの複雑な処理を自動でやってくれるため、レバレッジの設定をしてトランザクションを通せば、簡単にレバレッジをかけたポジションを作ることができるようになっています。

kashiの使い方

貸付して金利収入を得る方法と注意点

事前にPolygonネットワークへ切り替えて、ウォレットを接続しておいてください。

メニューの「BentoBox」から「Kashi」を選ぶと、Kashiが起動します。

「Lend」のタブを開いて並んでいるトークンのペアのリストが、kashiで貸し借りできるトークンペアです。

トークンアイコンの左側が預けるトークン、右側が借りられていくトークンです。その他、言葉の意味は次の通り。

  • Lending:預けて借りられていくトークン
  • Collateral:担保となるトークン
  • APR:直近から算出した利率
  • Borrowed:このトークンペアを利用して借りられているトークンの比率
  • Total:貸付、借入金額の総額

今回は例として、ETHを担保にUSDCが借りられていくプールに、USDCを預けてみます。

USDCが左側、ETHが右側になっているプールを選択し、「Deposit USDC」のタブから、預けるUSDCの枚数を入力します。全て預ける場合には「MAX」をクリックすれば早いです。

枚数を入力すると、トランザクションのレビューが表示されます。貸し出し金額が増えるので、需給の方向性としては貸したい人>借りたい人になり、借りてもらいやすくするために、金利は下がります。

貸し出しに成功すると、Lendingのリストの上「Your Positions」に状況が表示されるようになります。

引き出すときは、「Withdraw USDC」のタブから行います。引き出す数量を入力して、「Withdraw」ボタンをクリックしてください。

ただし、引き出すことのできる金額は、プールに残っている金額だけです。

USDCを預入しておくと、USDCを借りたい人が借りていき、プール内のUSDCの残量は減少します。多量に借りられているタイミングや自分の資金ボリュームによっては、全てのUSDCを引き出すことができないケースがありますので注意してください。

対策としては、次のようなものがあげられます。

  • プールの規模が小さいと、小口の資金流出入の影響を受けやすいため、大口プールに混ざって参加する。
  • Brrowedの比率が高いプールに預けない。
  • 清算を避けるために、Healthのパーセンテージが高いプールを選ぶ。

kashiを使ってお金を借りる方法

kashiではペアの片方を担保にしてもう片方を借りるだけでなく、レバレッジをかけたポジションを構築することも可能です。

単純に借りるだけであれば、「Add YYYY collateral from wallet(またはBentoBox)」に担保にするトークンの枚数を入力し、「Borrow XXXX to wallet(またはBentoBox)」の欄に借りたいトークンの枚数を入力します。

レバレッジをかける場合には、「Swap borrowed XXXX for YYYY collateral」のチェックボックスをONにして、その下にある倍率を入力します。

こうすることによって、借りたトークンを交換してさらに担保にしてまた借りるという操作を自動で繰り返すことでレバレッジポジションを構築します。

レバレッジをかけた状態がこちら。

今回の例では、元々の担保は5USDCですが、借りる→交換する→担保に入れるを繰り返すことで、借入9.73ドル相当のMATIC、担保14.61USDCとなっています。

注意点としては、借入と担保率をあげることになりますから、価格変動によって清算されてしまうリスクがあります。FXをやったことのある方であれば、ロスカットのイメージと近いです。

ポジションを解消する場合には、「Repay」タブを選択し、「Automatic Repay」をクリックします。今度は、返済→担保引き出し→担保にしているトークンから借りているトークンに交換→返済を自動で繰り返してくれます。

まとめ

sushiswapのkashiでトークンの貸し借りをしたり、それを利用してレバレッジポジションを組む方法を紹介しました。

実際に使ってみる際には、清算やプール枯渇による引き出し制限には注意してくださいね。

また、gas代の関係から、実際にやってみるならpolygon上でやることをお勧めします。

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