UniswapV3の自動運用サービスUniverseFinanceを使ってみよう

UniswapV3への流動性提供をするとき、レンジの設定に悩みますよね。

レンジを狭くし過ぎてレンジを外れてしまえば手数料収入を得られなくなりますし、かといって広すぎても得られる手数料は少なくなります。

狭いレンジで現在のレートを追い続けていけば手数料収入を増やすことができますが、gas代がかかるためそれは現実的ではありません。

今回紹介するUniverseFinanceは、ユーザーから集めた資金をまとめてUniswapV3で運用し、運用方針に沿ったタイミングでレンジを再設定しながら運用していくサービスです。

UniswapV3の自動運用という点ではCharmFinanceと同じなんですが、運用方針が複数あることやバックテスターが使える点などが異なります。

それでは、Universeの特徴や使い方をみていきましょう!

UniswapV3の集中流動性について

UniswapV3へ流動性を提供する際にはレンジを設定します。

「流動性提供する金額=価格レンジ×流動性の深さ」を四角形の面積計算におきかえるとイメージしやすいのですが、同じ金額を流動性提供した場合、レンジが狭ければ深い流動性に、レンジが広ければ浅い流動性になります。

自分が提供している流動性の深さに応じて取引手数料が分配されるため、狭いレンジの方が得られる手数料は多くなります。一方で自分が設定した価格レンジから外れてしまうと取引手数料はゼロになってしまいます。

流動性提供がさらに難しいのは、インパーマネントロスがあることです。価格が変動すると、流動性提供したトークンペアのバランスがかわるため、流動性提供せずにそのまま持っているよりも損してしまうことをいいます。基本的にはインパーマネントロスを手数料収入が上回ることを狙って運用します。

UniswapV3では、レンジを外れるとすべて片方のペアになってしまいます。上の図ではETH-USDCのペアで流動性提供していますが、ETHが2100ドルを超えると全てUSDCになります。その後ETHが値上がりしてもUSDCのままですから、利益を伸ばすチャンスを逸してしまうことになります。

このように、UniswapV3においてレンジの設定というのは収益に直結する非常に難しいパラメータとなっています。

UniverseFinanceの役割

Universeではユーザーの資金を集めて、まとめて流動性提供を行います。これによってレンジの再設定(リバランス)をする際のgas代によるロスを減らし、効率的に運用できるようにします。

レンジ設定はバックテストに基づいて運用方針に沿って決めます。リバランス回数が増えるのを覚悟で狭いレンジで手数料収入を増やすことを狙う運用や、バランス型の運用などが用意される予定です。

個人が都度リバランスするよりも手間やgas代の点で効率よく運用できることがUniverseを使うメリットといえます。

UniverseFinanceの使い方

運用資金を入れる運用先を選んで、DEPOSITをクリックします。

2021年12月14日現在では上図の2種類のみですが、ヘッジをかけながら運用するヘッジVaultやレバレッジVaultなど、今後増えていくことが予定されています。

預け入れるトークンと数量を入力して、APPROVEとDEPOSITのトランザクションを通します。(2021年12月14日現在、DEPOSIT停止中)

USDCやWETHなどの単一通貨でも預入が可能ですが、内部的にはETHとUSDC両方を運用することになるのでご注意ください。

バックテスターを使ってみよう

https://www.universe.finance/backtest

Universeのバックテスターにアクセスし、各種設定をしたあと「START BACKTEST」をクリックするだけ!

このようなUniswapV3の運用成績が表示されます。

まずはレンジや期間を変えると成績が全然違うのでいろいろ試してみてください。ストラテジーの有無で成績が上がるのか、リバランスのしすぎでgas代による損失が大きくなっているのか等、検証することができます。

まとめ

UniswapV3の自動運用サービス「UniverseFinance」についてまとめました。

現在はDEPOSITが停止されていますが、バックテスターは使うことが可能です。UniswapV3に対する理解も深まるかと思いますので、ぜひ使ってみてください。

サービスを挟む分だけバグやハッキングのリスクは上がりますが、自分でレンジを切り替えながら運用するのが大変という方は、こういった自動運用系のサービスがありがたいですね。

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