数あるDeFiプロジェクトの利率を比較して、資金を投入し、ファーミングして得たトークンを回収して再投資する。これを手動でやるのはなかなか大変ですし、トランザクションの度にgas代が発生してしまうため、投資金額によっては投資効率が下がりやすいです。今回紹介するYearnとは、Vaultと呼ばれる預け先に仮想通貨を入れると、自動で貸し出しやファーミング、再投資を行ってくれるプロジェクトです。
それでは、Yearnの仕組みや使い方についてご紹介していきます。
Yearnの概要
Yearnはイールドアグリゲーターと呼ばれ、自動で利回りを得るための運用を効率的に行ってくれるサービスです。運用は、Curveやaave、Compoundなどが幅広く組み合わされて使用されます。
個人で運用すると多くのgas代を消費することになりますが、他の人の資金とまとめて運用していくため、gas代を減らして効率的に運用することが可能になっています。
少し前までは、Yearnに預ける仮想通貨を準備するのが大変だったんですが、今はETHやUSDCなどの見慣れた仮想通貨でも預入することができるようになっています。(内部的に預入対象通貨に自動で交換してくれています。)
Yearnのストラテジー
ここでは、Yearnに資金を預けて、どのように利回りが発生しているかの戦略を紹介します。
StrategyLenderYieldOptimiser
V2 DAI yVaultに預けると、自動でAaveにDAIを貸し出しします。報酬として受け取ったAAVEをDAIに交換し、Vaultに再投資されます。
これを手動でやる場合はこちらの記事を参考にどうぞ。
StrategyKashiMultiPairLender
Kashi経由で寿司にDAIを貸します。報酬として受け取ったSUSHIはDAIに交換され、Vaultに再投資されます。
これを手動でやる場合はこちらの記事を参考にどうぞ。
StrategyGenericLevCompFarm
CompoundでDAIを提供し、COMPの収益を最大化するためにDAIを借りてさらに貸し出します。報酬として受け取ったCOMPはDAIに交換され、Vaultに再投資されます。
これも手動でやる場合には、Instadappなどを使ってやります。参考記事はこちら。
例えばDAIを運用するとして、利回りのいい戦略が切り替わるたびに自分で運用先を変えたり、報酬を回収して売却→再投資をするのはかなり手間だとわかると思います。これを自動でやってくれるのがYearnの便利なところなんです。
Yearnの使い方
Yearnのページにアクセスすると、預け先(Vault)が並んでいます。
預けたいVaultを選択して、預け入れるトークンと数量を入力し、「Deposit」をクリック。トランザクションを通せばおしまいです!
ここで、DAIのVaultに預けるとき、DAIを持っていなくても預入通貨をETHやUSDCにすれば、自動でDAIに交換して預けてくれます。これが1トランザクションの中でまとめてやってくれるので便利です。
スリッページが1%に設定されているので、価格変動の大きいタイミングや、流動性の低いトークンを使う場合にはご注意ください。
預け入れた資産の状況は、Zerionなどを使って確認することができます。スマホアプリもあるので、まだ使っていない方は是非使ってみてください。
参考:DeFiウォレット管理のおすすめアプリ|Zerion、Zapper、DeBank
資産を引き出す場合には、「Withdraw」からおこないます。引き出し先のトークンは、DAI, ETH, USDC, USDT, WBTCから選ぶことができます。
yearnのまとめ
仮想通貨の自動運用サービスことイールドアグリゲータのYearnについてまとめました。aaveやcompoundを実際に使って、DeFiの手間やgasコストがわかってくると、Yearnの便利さも身にしみてくると思います。
戦略によっては、ややマイナーなDeFiを利用していることもあるため、一度確認してから預けることをオススメします。